備後脳卒中ネットワークNIHSS練習問題

作成者:井上 勳

問題編

問題1

左中大脳動脈閉塞で右大脳半球には梗塞巣がないことがすでにわかっている患者さんで右上下肢は全く動かない。左上下肢は最初空中で動揺してそれぞれ10秒、5秒以内にベッドにつく。運動麻痺の採点についてつぎのうち正解なのはどれか?

  1. 右上肢4 右下肢4 左上肢0 左下肢0
  2. 右上肢4 右下肢4 左上肢2 左下肢2
  3. 右上肢4 右下肢4 左上下肢は採点不可能と記載
  4. 右上肢4 右下肢4 左上肢1 左下肢1

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問題2

運動機能で右上肢が1 右下肢が1で何とか空中保持できたが下垂した。失調で右上下肢とも動揺してスムーズにできなかった。左上下肢は正常であった。失調の点数として正しいのは?

  1. 2点
  2. 0点
  3. 1点
  4. 評価不能と記載

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問題3

前頭筋のしわ寄せは正常にでき、右の中枢性顔面神経麻痺が高度で(右眼を充分に閉じることや右口角から飲んだ水がそのまま出てくる状態)あった。顔面麻痺の点数は何点か?

  1. 3点
  2. 2点
  3. 1点
  4. 0点

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問題4

運動麻痺の評価で右上下肢は正常であったが、左上肢は10秒間で大きく空中を落下したがベッドや体につくことはなかった。左下肢は股のところをわずかに動かせるが重力に逆らう運動もベッド上の水平移動は不可能であった。次のうち正しい点数の組み合わせは?

  1. 右上下肢はそれぞれ0 左上肢は2、左下肢は3
  2. 右上下肢はそれぞれ0 左上肢は2、左下肢は4
  3. 右上下肢はそれぞれ0 左上肢は1、左下肢は4
  4. 右上下肢はそれぞれ0 左上肢は1、左下肢は3

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問題5

痛み刺激に反応せず、Iaを3と判断した。両手足の自発運動はなく両手は顔面に足は他動的な膝たてもすぐにただちに崩れる。次のうち最も考えられる点数はどれか?

  1. 42点
  2. 40点
  3. 意識障害が強すぎて評価不可能
  4. 38点

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問題6

感覚の問題 爪楊枝で右上下肢も左上下肢も正常ではなく本来の鋭い痛みではないが両方とも触っているのはわかるとのこと。但し末梢神経障害の既往はなく、今回のエピソードで起こったものとする。感覚の点数はどれか?

  1. 2点
  2. 1点
  3. 0点
  4. 3点

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問題7

失調の評価で、不隠が強く指示に従うことができない。このときの評価は?

  1. 2点
  2. 1点
  3. 0点
  4. 評価できないと記載する。

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問題8

もともと認知障害がある患者さん。現在3月で正しい年齢は76歳であるが、それぞれ5月、48歳と答えた。次のうちIbでの正しい点数はどれか?

  1. 2点
  2. 認知障害のためと記載して0点とする。
  3. 2点と記載するが、認知障害のためであり、合計点からは省いて計算
  4. 認知障害のため評価できないと記載する。

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問題9

現在3月で正しい年齢は42歳。今何月かへの質問はすぐに3月と答えたが、年齢を最初38歳と言って5秒くらいして42歳とみずから訂正した。このときの点数は?

  1. 2点
  2. 1点
  3. 0点

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問題10

視野検査:こちらの指示に従うことはできない。しかし手を動かすとそちらの手に視線や顔を向ける。このときの点数はどれが正しいか?

  1. 0点
  2. 1点
  3. 2点
  4. 評価できないと記載

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問題11

もともと糖尿病性に手足先を中心とした感覚異常があり、爪楊枝での痛み刺激も左右とも正常な感覚でないと患者が答えた。顔面や体に近い近位部での感覚は正常であった。このときの点数は?

  1. 0点
  2. 2点
  3. 1点

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正誤問題

NIHSSのスケールに関して、以下のそれぞれの記載は正しいか誤りか。誤りの場合は、誤っているところを指摘して訂正しなさい。

  1. 手足の運動機能の診察は、左右を比較する意味でも両方同時に評価する。
  2. NIHSSは、右大脳半球病変に比べ左大脳半球病変の点数が大きくなる傾向がある。
  3. NIHSSは、軽微な運動麻痺のみも評価できる感度の良い脳卒中スケールである。
  4. NIHSSは、急性期神経所見の変化をみるのに役立つスケールで発症3ヶ月以降の慢性期でのADLを反映する転帰評価にも良い指標である。
  5. t−PA静脈投与のときに使用する神経スケールは、NIHSSでもJapan Stroke Scaleでのどちらでの評価でも構わない。
  6. NIHSSには、躯幹失調や嚥下障害などを評価する項目が抜けており、脳幹病変で重症感に比べて点数が低く出やすい。
  7. バレー徴候やMingazzini試験などをNIHSSと一緒に具体的に記載することは、麻痺の進行程度をみていく上で有用である。
  8. NIHSSはこれまで開発されてきたスケールの中で最も優れていることから、世界的に使用されている。

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解答編

選択問題 問題1)2 問題2)2 問題3)2 問題4)4 問題5)2 問題6)1 
問題7)3 問題8)1 問題9)2 問題10)1 問題11)1

正誤問題

  1. × 片方ずつ健側から評価
  2. × 軽微な評価は、見落とすことがあり注意が必要
  3. × ADLの評価にはFIMやBarthelなどの方がより日常生活でできることの良い指標である。
  4. × RCTがNIHSSで行われており、NIHSSでの基準が採用されているためNIHSSを基本とする。
  5. × いろいろな欠点はあるが、最も世界的に使用されているのは事実である。

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